「探偵の眼:さらば、最愛の人よ」は、PC(Steam)でプレイしたミステリー系のアドベンチャーゲームです。 プレイ時間は約6時間で、難易度は普通、ストーリー中心に進めてクリアしました。
全体としては、短時間で一区切りつくストーリーものとして遊べる作品でした。 コマンド選択式で進行するため、操作面で迷うことは少なく、物語を追いながら進めやすい作りです。
ただ、積極的におすすめしたいほど強く刺さった作品というよりは、一息で短めのミステリーADVを遊びたい人向けという印象でした。 ボリュームも控えめで、推理ゲームとしての手応えも強いタイプではありませんでした。
良かった点
良かった点は、物語の途中でこれまでの出来事を振り返る要素があることです。
プレイしていると、物語をきちんと理解できていない可能性があると感じる場面がありました。 そういうときに振り返りが入ることで、ストーリーを整理しながら進められたのは助かりました。
単にクイズとして正解できるかどうかというより、自分がここまでの話をどう受け取っているのかを確認できるのが良かったです。 ミステリー系のゲームでは、人物関係や出来事の流れを把握できているかが大事なので、途中で理解を補える仕組みがあるのは遊びやすく感じました。
また、相談によって次にやることのヒントを教えてもらえる点も良かったです。
ストーリー中心で遊んでいたので、どこで詰まるかよりも、なるべくテンポよく先を見たい気持ちがありました。 その点で、相談機能があることで詰まりにくくなっていたのはありがたかったです。 攻略情報を外で探さなくても、ゲーム内で次にやることの方向性が分かるのは親切でした。
短時間で終わるミステリーADVとして、遊びやすさを支える仕組みはきちんと用意されていた印象です。
悪かった点
気になった点は、序盤の導入部分です。
列車内で女性を探す流れがあるのですが、なぜそこまで真剣に探す必要があるのかが理解しづらく感じました。 初見で少し話した相手を、時間をかけて探すというとっかかりになっているのですが、相手はあくまで他人なので、プレイヤーとしても探す必要性を強く感じられませんでした。
そのため、物語の入り口で主人公の行動にうまく乗り切れなかったところがあります。 ミステリーやアドベンチャーでは、最初に「なぜ調べるのか」「なぜ追いかけるのか」に納得できるかが大事なので、ここは引っかかりました。
また、既読スキップがない点もつらかったです。
特に気になったのは、クリア後に最後の推理の選択肢をやり直したかった場面です。 選択肢を誤ってしまったので、正解ルートを試したかったのですが、既読スキップができず、選択肢まで戻るのが大変でした。
一度読んだ会話をもう一度進める必要がある場面で、スキップできないのはかなり不便でした。 再プレイや分岐確認をしたいときほど、このテンポの悪さが目立ちます。
推理ゲームとしての手応えも、強いタイプではありませんでした。 短時間で遊べるぶん、深く考え込むような重さや、強く印象に残るシーンはあまりありませんでした。
総評
「探偵の眼:さらば、最愛の人よ」は、短時間で遊べるミステリーADVとしてはまとまっている作品でした。
振り返りによってストーリーを整理できる点や、相談で詰まりにくい点は良かったです。 ストーリー中心で遊びたい場合、ゲーム内で理解を助けてくれる仕組みがあるのは安心感がありました。
一方で、序盤の動機づけには納得しづらさがありました。 なぜその相手をそこまで真剣に探すのかが分かりにくく、物語への入り込みにくさにつながっていました。 また、既読スキップがないため、終盤の選択肢をやり直したいときに同じ会話を読み直す必要があり、再プレイ時のテンポには不満が残りました。
積極的におすすめするほどではありませんが、一息で短めのストーリーものを遊びたい人なら候補になる作品です。 遊びやすさはある一方で、推理ゲームとしての強い手応えや、印象に残る場面を求めると少し物足りないという印象でした。

























